睾丸(精巣)捻転ID:1235457705-

睾丸が腫れている13歳の柴犬が来院しました。一見すると年齢からも腫瘍が一番に疑われます。触診では硬結腫脹していますが痛みは訴えませんでした。血液検査の結果からは炎症が強く疑われます。この様な場合、睾丸摘出が治療の第一選択肢となります。麻酔下にて切開を進めると多量の液体の中に赤黒く変色した睾丸が見えます。睾丸の根元(精索)が捻れ血行障害のため壊死しているのです。睾丸(精巣)は陰嚢内で導帯等で付着してある程度固定されています。精巣捻転(精索捻転)は人ではちょくちょく見られるようですが、犬では珍しいかと思います。捻転した時はこの柴犬、非常に痛みがあったと思いますが....常に動物の訴えに耳を傾けてやって下さい。

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摘出した睾丸。右が正常、左は捻転のため血行障害を起こし壊死した睾丸。

— posted by shimoe-s at 03:41 pm  

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