脊索腫(せきさくしゅ)

2011-12-22

初老の雄のフェレットが来院しました。写真のような腫れ物が尾に出来たとのことです。フェレットの尾の腫れ物と言えばたいてい表題の腫瘍を疑います。外科的切除後の病理検査の結果は、やはり脊索腫でした。

脊索腫 とは、脊椎を形成する脊索由来の腫瘍であり、この腫瘍はフェレットでは尾の先端部によく発生することが知られています。脊索腫はラットなどのげっ歯類、あるいは人にも発生します。ラットでは腹腔内の腰椎部位に発生し、高頻度に肺に転移します。そのため、ラットやヒトでは脊索腫は悪性腫瘍として取り扱われますが、フェレットの場合はほとんどが尾の先端部に発生することから、転移の報告は無く、断尾により臨床的な問題は殆ど無いため、良性の腫瘍として治療されています。

前にも書きましたが、ほとんどの腫瘤は肉眼では悪性と良性の鑑別は困難であることから、発生した腫瘍については早期の切除と病理組織学的な鑑別診断を実施する必要があります。

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