縫合糸肉芽腫

2011-12-09

超音波メスを使用して卵巣部を切除しているところ(縫合糸を使用しない場合)

同様に子宮頚管部を切除しているところ

腹壁をモノフィラメントの吸収糸で縫合しているところ

あるオーナーさんから“糸を使わない手術”をされていますか?という質問を受けました。お腹を縫う時は糸を使いますが…..。そんな話をしながら、私の頭の中は縫合糸肉芽腫のことを心配されているのかな…と思ったのですが、正しくその通りでした。

縫合糸肉芽腫とは手術時に使用した縫合糸に対する異物反応の結果、体に炎症を起すことです。動物病院では不妊手術、去勢手術など日常的に行なっていますが、手術の際、縫合糸はどうしても使用することになります。只、縫合糸にも色々あり吸収性モノフィラメント(溶ける糸)、ステンレスワイヤーなどが炎症反応が軽度と言われています。(どのような糸を使用しても炎症反応は有るということですが)

皮膚縫合は後日抜糸するので問題無いのですが、体内の縫合の場合、縫合糸の選択、テクニックは大切かと思います。また縫合糸関連の肉芽腫を起しやすい犬にミニチュアダックスフンド.ヨーキー.ラブラドルレトリバーなどがあげられます。

厳密な意味で縫合糸を全く使用しない手術は現在のところ無理であること。(腹腔鏡手術は可かも)好発犬種、縫合材料を熟知し滅菌、消毒、など徹底し行なえば可成り防げる病態と私は考えています。当院では超音波メスを使用して卵巣部、子宮部は糸を使いません。しかし腹壁(腹膜、筋肉)は吸収性の糸を使用して縫います。皮膚は溶けない糸で縫うため10日前後で抜糸いたします。…..そのような会話があったので必要かと思いアップしてみました。 available domains

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