猫の仙椎損傷による排尿障害

2013-01-03

交通事故に遭った2歳のオス猫、名前はクロ。とても人なつこく可愛がられている子です。来院時、性格の良い子なのですが痛みの為でしょう 少々気が立っていました。検査の結果、脊椎の仙椎~尾骨に損傷が認められました。歩くことは出来るのですが尾に力が入らず垂れ下がったままです。さらに詳しい検査の結果、排尿障害があることも判りました。通常お腹を圧迫して(膀胱の圧迫)尿を出す方法をとることが多いのですが、この仙椎障害の病態の場合、尿道括約筋が緊張していて圧迫では排尿が出来ないのです。緊張を緩める数種類の神経薬を試みたのですが残念ながらどれも効果が現れません。猫では通常1~1.5ヶ月で回復することが多いのですが2ヶ月経っても回復しない場合は予後不良とも言われています。このため悩みながらも飼い主さんの苦労は始まったのです。毎日から隔日に尿道カテーテルによる排尿に通院されることになりました。飼い主さんの努力とクロの穏やかな性格のおかげでカテーテル操作はさほど困難ではありません。案じながらも3.5ヶ月間経った頃。最初に尾が少しづつ動き始め、1週遅れで力んだ時、尿が1.2滴垂れ始め、そしてついにトイレで普通に排尿、排便出来るようになったのです。頑張ってみるものです。3ヶ月半に渡る通院本当にご苦労様でした。猫のこのような病態ちょこちょこあります。時として手術も必要ですが«自然治癒力»という素晴らしい武器を待つのも必要です。参考になればとアップしてみました。

仙椎〜尾椎の損傷

尾に力がありません。

尾を上げ振る動作が出来るようになりました。

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