異物摘出ID:1294402616-

誤飲で来院される患者(犬猫)は多いですが、摘出に難儀した症例をアップしてみました。一例は体重2Kgのチワワ、スポンジボールを持って遊んでいて誤って飲み込んだようです。正月でもあったことと、ご飯も食べるし吐き気も無く元気もあるし....様子を看ておられた様です。でも一週間経ちウンコに出ないのが気になりだし来院。エコー検査で胃内にそれらしき物があることが解り内視鏡での摘出となりました。スポンジなので時間が経っているとはいえ簡単に取り出せると挑んだのですが、意に反し難儀しました。噴門で引っ掛かりどうしても取り出せないのです。結局、胃切開で摘出となった訳ですが、取り出して水分を含んだ実物を触ってみて初めて”こりゃー出んわ!”でした。二例目は体重1.8kgの子犬、貰った骨ガムを齧っていて誤飲?フードを食べても吐くとの事で来院。内視鏡を入れてみると胸部食道に異物があるのが判明。色んな道具で摘出をこれまた試みるも悪戦苦闘。内視鏡チャンネルより摘出鉗子を使用して取り出すのは諦め、別の大きな異物鉗子で把持することができやっと取り出す事が出来た例でした。皆様も誤飲には呉々も御注意を!
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胃内幽門部で身動きとれない変色したボール。
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摘出したボール。左が正常ボール、右が胃内で変色したボール。
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食道内異物
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摘出した痕。食道に炎症がある。この傷は薬で治癒。
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内視鏡で使用する異物摘出鉗子の色々。

— posted by shimoe-s at 09:16 pm  

 

脊髄空洞症ID:1294361807-

脊髄空洞症とは脊髄内に液体(脳脊髄液など)が貯留した腔(空洞)を形成する病気をいいます。貯留液が脊髄を圧迫する加減とか脳疾患の併発などにより現れる症状に違いがあります。今回、1ヶ月前より頭を傾けて動きが鈍いとのことでまだ若いチワワが来院しました。神経学的検査で明らかに異常が認められたため専門医でMRI検査をしてもらった結果が上記の病態だった訳です。空洞形成の正確な機序はまだ不明ですが治療はある程度確率されつつあります。この症例の場合は内科的治療でまずまず普通の生活を送れるようになっています。

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姿勢反応の低下、捻転斜頚、脊椎側湾症、威嚇瞬き反応低下が認められます。

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だいぶ正常になってきました。
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MRI画像

— posted by shimoe-s at 09:56 am  

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