我が輩はシロクロID:1260792701-

16歳のシロクロ(雌猫)は老齢になり口の病気で悩まされ続けています。2年前は難治性歯肉口内炎のため全顎抜歯し、痛みが無くなり美味しく食事をしていたのですが、最近になり再び食事が摂れなくなり(飲み込めない)とのことで来院されました。口を開けて診ると舌に腫瘍が出来ています。咽喉頭を塞ぐ状態です。病理検査の結果は悪性の扁平上皮癌。この癌は多くは皮膚に発生する悪性腫瘍ですが猫では口腔内の発生率が高い腫瘍でもあります。口腔内の場合予後不良となることが多く治療に悩んだのですが、飼い主さんの愛情と熱意に後押しされ治療をすることになりました。舌根部から先まで腫瘍を含めて舌を半分摘出です。真の積極的治療となると腫瘍の大きさからいって舌を全部摘出することになるのですが、飼い主さんの心情と年齢を考えると今回は舌の縦半分切除となったのです。とは言っても食事を摂るのは困難となるため胃瘻チューブを施し食事を摂ることになります。胃に直接食事が入るため味合うことは出来ませんが、栄養改善が出来シロクロの表情は活き活きとして来ます。今日は定期検診に来られましたが、看護士がすすめたカンヅメを細い半分になった舌で少しづつですが嬉しそうに食べてくれました。この調子で舌の使い方が上手くいくと近い将来、胃瘻チューブの役割は無くなるかもしれません。再発せず美味しくごはんが食べられ少しでも長く生きれることを願います。

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舌に発生した扁平上皮癌
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舌半分切除
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胃瘻チューブで流動食を与えている
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痛みも無くなりスッキリした顔
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クリスマス衣装で今日は来院されました。さらに活き活きしてきたシロクロ。

— posted by shimoe-s at 09:11 pm  

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