ポテとの別れ、思いでID:1155721790-

長年皆様に可愛がって頂いた病院の看板犬、ポテが天寿を全うしました。ポテとの出会いは12年前にさかのぼり、穏やかで気のいいポテに何か引かれるものがあり、元飼主さんに切望して譲っていただいた経緯があります。(当時、府中の諸毛の山の中を放浪していたゴールデンリトリバーの雑種で妊娠中でしたが)それまで自由気ままに育ってきたポテは、病院前の戸手川の水鳥を見ては猛突進、人を見ては飛びついて愛嬌を振りまく性格で、問題点を解決するには少々時間が必要でしたが、私やスタッフの努力、理解ある周りの方々のおかげでノーリードで私に寄り添って付いて来てくれる犬になりました。成長していくにつれゴールデンリトリバーだなと思われる容姿になっていき、フレンドリーで気が小さいというこの犬種にありがちな性格でしたから、雷が大の苦手で、病院のドアがあちこち傷ついているのは、雷の時のポテの仕業なのです。ポテとは度々キャンプにも行って1つテントで川の字になって寝、山小屋にも常に同伴、蒜山三座も吾妻山も比婆山も恐羅漢も登りました。晩年、足腰の衰えは感じられましたが不思議に自然の中に行くと生き生きと走り回っていました。川にも海にも連れて行き、水嫌いのポテは私に寄り添いたいばかりに不器用に水をガブガブ呑みながら必死に泳ぎ、翌日は大下痢でしたが。獣医師でありながら日頃の忙しさにかまけ、もう、二ヶ月前にポテの体の異常に気付いてやっていれば、或いは今でもポテは私の机の下でいつものように寝息をたてていたのだろうかとも思います。私の中では、きっとポテは数年間、関節炎を患い、最後は心疾患という形で一生を終えるのかなとの思いがありました。でも結果は小腸全域の肉腫(悪性の癌)でした。私の手でメスを握り、長時間の手術にも耐えてくれたのですが、最後は救ってやることは出来ませんでした。ともかく病院に訪ねてくださる多くの人に可愛がってもらったこと、お盆もきて私の心の整理もつきましたので、お礼方々御報告します。

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— posted by shimoe-s at 06:49 pm  

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