猫の乳腺癌ID:1272544432-

お腹にシコリがあるということで8歳の雌猫が来院しました。シコリは乳腺腫瘍で左右に5カ所確認できました。猫の乳腺腫瘍は犬と違って発生は少ないのですが80~90%は悪性と報告されています。特にシコリの大きさと悪性度は相関し、完治が可能な大きさは2センチ以内とも言われています。この猫の場合2センチ以上の大きさでソケイリンパ節も腫れている(リンパ節への転移)。そしてエコー検査で子宮にも腫れ物があることが判明しました。相談の結果、当院で出来る最前の方法をとの事で、全乳腺の摘出(リンパ節も含めて)と子宮、卵巣の摘出を行なうことになりました。猫も初発情前に避妊手術をしておくと乳腺腫瘍の発生は少なくなります。何事もそうですがシコリを見つけたら大きくなる前に検査処置するようにしたいものです。この猫の場合、2日入院で退院となりましたが病理検査の結果は乳腺癌(リンパ節転移)、子宮は平滑筋肉腫との診断。後は定期的にチェックしながら再発転移が起きないよう見守っていくことと化学療法に期待していくことになります。
IMG_1796.JPG

摘出した全部の乳腺。
IMG_1798.JPG

同時に摘出した子宮の平滑筋肉腫

— posted by shimoe-s at 09:33 pm  

ヤマナシID:1271586080-

いつの事だったか忘れたのですが、中国新聞に、庭の古木の梨の木に、店先にあるような改良された果実でなく、小さく硬い梨がびっしり実り、それはそれは美味であった...云々の記事が載っていました。実の生る樹木に興味を引かれる私にとって、とても気になる記事でしたが、いつの間にか記憶の片隅に追いやられていました。最近になり、ひょんなことからそれは梨の原種であるヤマナシではないかと言う事を知りまして、今は実の生る季節ではありませんが探しに探して高宮町まで行って来ました。ヤマナシは桜のように白い花をつけ満開でしたが、前を川が流れ傍まで行くことが出来ず、朽ちた実でも拾う事が出来るかと或は期待をして行ったのですが残念でした。ブログを読まれた方で梨の原種(ヤマナシで無くても構いません)の木なら知っているよ..と言う方お知らせ下されば幸いです。因にサルナシという果実がありますが、これはマタタビ科のキウイフルーツの原種です。動物病院とは関係ない話でした。

IMG_1785.JPG

IMG_1786.JPG

IMG_1789.JPG

竹やぶで覆われている為、よく見えませんね。でも天然の樹木(古木)だけあって遠目でも風格があります。62.1:600:450:0:0:pho421g:right:1:1::

— posted by shimoe-s at 07:21 pm  

特発性振戦病ID:1271410150-

振戦とは”ふるえ”のことですが、寒さ、恐怖、怒り等で起きる生理的なものと病的なものがあります。よく質問を受ける振戦(ふるえ)に老齢犬の特発性振戦病があります。柴犬、柴系雑種によく見られ、10歳を過ぎた頃から歩行時は目立たないのですが静止起立時に後ろ足が”震える”ものです。原因は不明ですが大脳基底核や特定領域のニューロンの変性が認められることから神経伝達障害と推測されています。特に治療法は無く、疲れない程度に自然体に歩行運動をしてもらっています。また、最近診た”ふるえ”に成犬の特発性振戦病(ホワイトシェーカーシンドローム)があります。3歳のマルチーズ、寝ている時以外ずっと震えて歩行もぎこちなくなってきた、と来院されました。血液検査、神経学的検査、犬種、症状からこの病気を疑いました。この病気は神経伝達を行なうエピネフィリン、ドーパミンの前駆物質であるチロシンの代謝異常によると推測されています。またステロイド療法で改善が認められることもあるため免疫疾患の可能性もあるとされています。特発性(とくはつせい)...と、名のつく病気は原因がはっきりしてないことを指します。このマルチーズ、精神安定剤とステロイド治療で改善されてきました。この病気、厳密にはMRI検査、脳脊髄液検査等も行ない鑑別診断しなければならないところですが、諸事情で出来ない場合もあり経験に基づいた治療が優先されることもあるのです。

IMG_1782.JPG

後ろ足がブルブル小刻みに震えています。(老齢犬の特発性振戦病)
IMG_1767.JPG

寝ている時以外はずっと震えています。瞬き反応も鈍い。(ホワイトシェーカーシンドローム)

— posted by shimoe-s at 06:29 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0075 sec.