悪性黒色腫(メラノーマ)ID:1269567522-

“目が見えてないようだ”ということで7歳の猫が来院しました。左前眼房に膿の塊のようなものが見えます。瞳孔は散大し確かに視覚はありません。倉敷の眼科専門医の先生に紹介した結果、腫瘍との診断。最終診断は摘出病理検査をまたなければなりませんが、転移しないうちに眼球摘出がベストであるお話をしました。目を摘出することは誰しも悩みます。飼い主さんは色々考えられた結果、最悪の事態だけは避けさしてやりたいとの思いで手術を決断されました。そして病理検査の結果は悪性黒色腫(眼球内メラノーマ)という診断結果でした。猫の眼における原発腫瘍の中で、最も多いのがメラノーマと報告されています。特に眼球内に発生する悪性黒色腫は眼球内メラノーマと言われ、眼球内に存在する豊富なメラニン細胞が由来の悪性腫瘍です。眼球内メラノーマは腫瘍細胞が虹彩を通過して浸潤あるいは瞳孔縁を超えて浸潤し、その結果、前眼房に腫瘍が確認される事で発見されるケースが多いと言われています。今回の場合がその例でしたが腫瘍は虹彩に限局しメラニン顆粒を含まない細胞が主体であった為、病名のように黒くは見えないメラノーマでした。病理医のコメントとして早期に切除されたことから転移はないと考えられるとのこと。どんな病気も早期発見、早期治療が良いことは解っています。動物の置かれた環境で違いがあると思いますが、今回のように飼い主さんの悔いの無い決断方向が動物の治療には必要なことです。この猫ちゃん、相手が悪性メラノーマだけに眼球摘出で終わりでなく、これからも継続観察治療は続いていくことになります。
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眼球内の右側の薄ピンク色に見えるのがメラノーマ
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摘出した眼球(いつもグロテスクなものばかり載せて申し訳ありません)

— posted by shimoe-s at 10:38 am  

唾液腺嚢胞ID:1269433660-

喉に大きなコブが出来たコーギーが通院しています。コブは唾液腺嚢胞といって唾液腺や唾液管が損傷し周囲の組織に唾液が漏れて溜まった袋のことをいいます。耳下腺、下顎腺、舌下腺、頬骨腺の4つの唾液腺がありますが、このコーギーの場合は下顎腺から起こった唾液腺嚢胞でした。何度か針で粘液を抜いていたのですが走る度にブラブラ、食事の度に食器にぶつかり不自由していました。飼い主さんはコーギー君が高齢だから手術を躊躇されていましたが此のたび決意され手術摘出の運びとなった訳です。

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下顎に出来た唾液腺嚢胞

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摘出した下顎腺の唾液腺嚢胞


— posted by shimoe-s at 09:27 pm   commentComment [5501] 

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