特発性前庭疾患ID:1237119714-

急に首が捻れ、眼球が振れて吐き気があり、起き上がったり歩くことが困難になる老犬の病気に特発性前庭疾患があります。(特発性とは原因がまだハッキリ解っていないこと、前庭とは耳の一番奥にある内耳をいいます)。似た様な症状を示す他の脳疾患もありますので鑑別診断は必要ですが、たいてい柴犬系のミックス犬に多く見られます。特異的な症状にビックリして来院されますが、通常、対症療法で2~4週間ぐらいで回復してきます。中には下の写真の様に斜頚(首の筋肉の収縮力が低下して首が左右どちらかに曲がること)が後遺症として残る場合もありますが...。非常に熱心な飼主さんが写真を送って下さいました。風呂マットで体に傷がつかないよう囲いを作られ、下敷きは人工芝で尿で体が汚れないよう工夫されています。斜頚のある犬はどうしても真っすぐ歩かずグルグル廻るため、この様な円形にしておく必要があります。ある程度症状が落ち着いてきた犬はこの様な工夫をされて介護の息抜きをして下さい。段々と暖かくなってきています、慢性病で病んでいる動物達も春の訪れとともに快復してきますのでもう少しの辛抱です。
CIMG2194.JPG

CIMG2193.JPG

— posted by shimoe-s at 09:21 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0092 sec.