膀胱、尿道結石ID:1235130294-

膀胱、尿道に結石が出来る病気は日常的によく診ますが、今回の雄犬の膀胱尿道結石は、長い間、尿道に結石が不完全閉塞していたため、尿はペニスの先から出るのですが、肛門下部の皮膚からも尿が滲み出る状態でした(婁管形成)。膀胱尿道の結石を全部摘出した後、尿道から皮膚に繋がっている道(婁管)を取り除かねば問題は解決しません。滲み出る部位は簡単に見つかったのですが、切除するとなると尿道が狭くなり、将来、尿道狭窄が起き排尿困難となる恐れ大のため、今回は陰嚢部尿道婁設置術(人工尿道口)を施す結果になりました。雌犬と同じ様な陰部に整形し排尿も順調です。排尿障害を起こす病気は色々ありますが、結石に起因するものが多い昨今です。食事療法などにより結石を溶解出来る場合もありますが、概して手術で摘出となることが多いのも事実です。排尿障害が認められたら早めに受診を。
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陰嚢部尿道婁設置術後、グロテスクですが毛が生えてくれば変ではありません。

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写真の結石はこの犬のものではありません。

数年前に摘出した重さ250gの膀胱結石
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今までに摘出した結石の数々(色々な種類があります)

— posted by shimoe-s at 08:44 pm  

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